外壁コーキングの傷みと症状。原因と対策法

外壁塗装をしたいと考えた時に、塗料などを多く気にされる方がいますが、外壁塗装とコーキング工事はサイディングの外壁の場合ある種セットみたいな所があります。

中には、耐久性の高いサイディングを使用されていて、築年数が浅い場合などや新築時にあまりいいコーキングを使用せず築5年ほどでコーキング工事をしなくてはいけない状態の場合もございますが、一般的には外壁塗装とコーキング工事はセットと思っておいて貰った方が確実です。

【イケメン職人】外壁のコーキングの仕方・剥がし方

①コーキングの症状と解決方法

これからコーキングの事例をいくつかご紹介したいと思います。コーキングで悩んで見える方は自分のお家の症状と照らし合わせてみてください。

コーキングがなくなっている

原因

放置時間が長かったため。

経年劣化でコーキングが全部なくなってしまっている。

解決策

ボンドブレーカーがない場合はしっかりとボンドブレーカーを貼り、プライマーの塗り忘れ・塗りムラなく塗布して、シーリングを打ち込み、厚みを確保する(8mm以上が理想)厚みが確保できない場合はブリッジ工法で確保。

コーキングの破断

コーキング、外壁塗装、リペイント匠

原因

コーキングの破断の原因としては、経年劣化、厚みが薄い、あまり良いコーキングではない

解決策

しっかりと厚みを付け、耐久性の良いコーキングで打ち替えをする

コーキングの剥離

原因

原因として考えられるのは、コーキングを打つ際に、プライマーの塗り忘れがあった、塗りムラがあった。

2面接着でなく3面接着による施工、それにより外壁の動きについていかず剥離してしまったなどです。

解決策

次回のコーキング打ち替えの際は、サイディングの際までキチンとコーキングカットして、プライマーの塗り忘れのないように、ボンドブレーカーを奥に貼ってから打ち替えする。

大きく分けてこの3パターンに分かれると思うのですが、お家と同じ症状がありましたでしょうか?

大体の原因は耐久性のないコーキングで打ち替えしているため起こるトラブルがほとんどです。

◆20年以上の耐久性を誇るおすすめコーキング材

おすすめのコーキング材としてはリペイント匠でも使用しているオートンイクシードやオートンサイディングシーラントになります。

特徴

「LSポリマー」というものを可塑剤の代わりに配合することにより、優れた耐久性+柔軟性を誇っております。可塑剤が配合されていないので、長年の問題であった「ブリード」(黒ずみ)が出ることなく長く綺麗さを維持します。

耐久性も20年以上持つ優れモノです。

②コーキングの寿命

外壁のコーキングは皆さんご存じだと思いますが、外壁の寿命はどの程度でしょうか?

家の周りの環境などにも左右されますので一概に〇年でコーキング工事してくださいとは言えませんが、通常のコーキングの場合は5年~10年が一般的だと言われています。この5年~10年で雨漏りするほど傷んでいるのかと言われればそこまでではありません。あくまで徐々に傷んでくる年数とお考えください。

特に窯業系のサイディングは目地やサッシ廻りとコーキングが使用されている個所が多く、傷みやすいと言われています。ですので、早めに無料診断して頂く事をおすすめします。

③ブリード現象(黒ずみ)

上の写真にあるような外壁の目地の黒ずみありませんか?

サーディングの目地に打ったコーキングが築年数が経ち黒ずみとなっていて、雨漏りなど何か問題が起きているのでは?と心配される方もいますので、ここではブリード(黒ずみ)についてご紹介したいと思います。

◆ブリードとは

外壁の目地のコーキングにできている黒ずみは、ブリードと呼ばれるものになります。

ブリードとは一般の方には聞きなれない言葉ですが、上でも話したコーキングの柔軟性を保つために含まれているのが「可塑剤」というのですが、その可塑剤が年数が経つにつれて、コーキングと分離して浮き出てくるのがこの黒ずみの原因です。これがブリード現象と呼ばれています。

輪ゴムをイメージして頂くと分かりやすいと思います。輪ゴムも可塑剤が含まれて柔軟性を保っています。輪ゴムを放っておくと千切れた経験ありませんか?コーキングの破断なども同じ仕組みと言えます。

◆ブリードを防ぐ方法とは?

ではブリードを防ぐ方法を2つご紹介いたします。

①上記で紹介したような「完全ノンブリードのコーキング」を使う。

②専用プライマーを塗布する

「逆プライマー」や「ブリードオフプライマー」というものを塗る事によりブリード防止になります。


・関連記事

◆コーキングのブリード現象(黒ずみ)の原因・解決策


より詳しく知りたい方は上をクリックしてください。

④コーキング工事にも足場は必要か?

足場工事

コーキングをする際に足場が必要かどうか?という事ですが、必要になります。コーキングというのは、作業のやりやすさによって、仕上がりが大分ちがってくるものです。

安全性の面から見ても、コーキングの打ち替えをお家丸ごと一軒するというのは現実的にも考えにくいですし、仮にできたとしても人件費ばかりかかってしまい、逆に足場を組み立て方が費用面でも安くなります。

コーキングの部分補修・打ち替えにしても、足場がいらない状況は非常に少ないので、足場はいると思ってもらっておく方が間違いないです。

そして、費用的な話で足場+外壁塗装+コーキングをする、足場+コーキング工事だけをするという前提で比較の話をするなら、すこし乱暴な表現になりますが

・仮設足場+コーキング打ち替え+外壁塗装で100万円だった場合、

・仮設足場+コーキング打ち替えのみの工事で50万円ほどになります。

※あくまでイメージです。分かりやすいように表現しております。

⑤コーキングの増し打ちと打ち替え

コーキングには「増し打ち」と「打ち替え」の2種類があります。

コーキングの増し打ち

既存のコーキングの上から充填し厚みを付ける。

コーキングの打ち替え

既存のコーキングを撤去して新しく打ち替えする。

最初に、例を挙げた目地などは「打ち替え」をしなければなりません。サイディングなどの目地は、ほとんど「打ち替え」をしなければならないと考えて頂いて大丈夫です。

逆に「増し打ち」は手抜き工事なのか?というとそうではありません。打ち替えをしなければならない個所で増し打ちをするのは手抜きですが、要は「打ち替え」と「増し打ち」を使い分けが大事という事です。

例えばサッシの周り。

◆形状的な問題からコーキングが撤去できない時

◆構造上、カットをしない方がいい場合

サッシでもつばが出ているサッシですと、サッシを傷つける恐れもありますし、防水シートを切る可能性もあります。ですので、完全な撤去は難しいです。

※そして出来るだけカットしてコーキングを打つというのは「打ち替え」とはいいません。打ち替えとは完全に撤去出来てこそ打ち替えと言えます。

その場合は、出来るだけ旧コーキングを剥がして、三角シールというやり方でコーキングに厚みを付けて仕上げます。

⑥コーキングの「先打ち」「後打ち」

外壁塗装をする際に窯業系のサイディングはコーキングを先に打つのか?後に打つのか?があります。

・コーキングを先に打ち込み外壁塗装をすることを「コーキングの先打ち」

・外壁塗装をしてからコーキングの打ち替えをすることを「コーキングの後打ち」

といいます。

先打ち

メリット

コーキングの上から外壁塗装しますので、紫外線や風雨などからコーキングを守る事ができます。

デメリット

塗膜より柔らかいコーキングですので、割れが出る可能性があります。

後打ち

メリット

外壁塗装をしてからコーキングを打つわけですから、塗料との相性など悪く割れる事もありません。

デメリット

直接、紫外線、風雨などの影響を受けますので、傷みやすくなります。


メーカーは基本的に「後打ち」を推進していますが、これに正解はありません。弊社でいうと、普通の外壁塗装は、「先打ち」、クリヤーでの外壁塗装などは「後打ち」で施工しています。

「後打ち推進」というのはコーキングと塗料の相性により剥げたりしますので、そんな施工店依存のリスクがあります。ですのでメーカーとして責任が持てないという事だと思います。

⑦コーキングの工程

では、コーキングの打ち替えの工程をご紹介いたします。

既存のコーキングを撤去、紙テープを貼ります。

既存のコーキングを撤去して、紙テープを貼ります。

目地の両面を意識しながらプライマーを塗布します。

綺麗に既存のコーキングを撤去したら、密着をよくするためのプライマーを塗布します。

新しいコーキングを打ち込みします。

新しいコーキングを打ち込みします。

コーキング

コーキングを綺麗にならします。

新しく打ち込んだコーキングをならしていきます。

紙テープを撤去します。

綺麗にならしたら紙テープを撤去します。

完成です!

紙テープを撤去したら完成です。

⑧塗料との相性

「先打ち」に関しては問題ないのですが、「後打ち」がメーカーが推進している方法です。とお伝えしましたが、もっと詳しく言いますと、塗料は塗料メーカー(中には塗料メーカーでコーキング材を販売している所もあります)コーキング材はコーキングメーカーからというのが基本になります。

塗装業者が塗料との密着を考えずに、コーキングを先打ちして、密着を考えず、塗装をすると剥がれるリスクも多いですし、そこで、コーキングのせいにされてもたまったもんじゃないからだと思います。かといってドンドン新商品が出る塗料・塗料メーカーの中で〇〇の塗料は大丈夫です。とかダメです。なんてコーキングのカタログに書ききれないからだと思います。

ですので、ここは施工店の腕のためしどころではないでしょうか、塗装専門の職人で使っている塗料とコーキングの相性をしっかりと把握しながら施工しなければならないと感じます。

⑨コーキングの相場

コーキングの増し打ち m600円~1000円
コーキングの打ち替え m900円~1200円

分かりやすく説明しますと一般的な35坪ほどのご家庭を丸っとコーキングの打ち替えなど致しますと8万円~12万円程度かかります。※m数によります。

一部のコーキングの補修だけとかでも対応可能ですか?
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部分補修が気になる方はコチラ

そして、部分補修依頼も頂くのですが、例えば、一本の1F~2Fの縦目地だけ打ち替えとかになりますと、5m、6m程度になりますので、この部分補修の場合は、一式で見積もりを作らせて頂いています。

⑩コーキングをDIY

・最後にDIYでコーキング修理されるときの注意点です。

2つほどございます。

①DIYをされるかたであれば、コーキング材を買う場所はホームセンターだと思います。買うときの注意点として変性シリコンかウレタンと呼ばれるものを使用してください。窯業系サイディングやALCなどに多く使われるコーキング材です。

300円前後で安く販売されているシリコンは劣化しにくいのですが、外壁が汚れやすくその上から塗装できなくなります。

特徴は以下です。

シリコン系コーリング材(シリコンコーク)は、耐水性・耐候性・耐熱性に優れて材料代も安いのでホームセンターでは人気です。外壁が汚れやすく上から塗装できません。

専用プライマーを使用すれば塗装可能なケースもありますが、基本的に外壁には使用しないシーリング材です。(主な使用用途は、水回りつまりお風呂や洗面、キッチンなど、そしてガラス周り、その他には瓦などの補修にも使う業者さんもいます)

②2階から1階までの縦目地で、手が届く範囲の1階だけされる方がいます。
このような場合ですと2階から雨水が侵入した場合、コーキングを打ち換えた1階で雨水がせき止められ雨漏りを酷くする場合がございます。打ち替えをされるのであれば、縦目地なら上から下まで打ち替えされることをオススメいたします。

DIYですので、素人さんがするとケガをする可能性もありますし、ご近所の業者さんにお願いするのが一番です。
コーキング工事で命をかけてまでやる事ではないと思いますので。

また分からない事がありましたらお気軽にご質問ください。

⑪まとめ

外壁塗装をする際に皆さん、塗料ばかり目が行きがちですが、躯体をしっかりと守るという意味では、ある種コーキングの方が大事かもしれません。色々なお客様とお話していると「増し打ちは手抜きじゃないの?」とか聞きますが、物理的に無理だったり、様々な理由から増し打ちをする場合もございます。

お客様との会話の内容を察するに、実際に工事に携わっていない営業マンは「全て打ち替えしますよ」などという人も見えると思いますが、コーキングをカットのやりにくい所で20%程度撤去しても、私たちはそれを「打ち替え」とはいいません。

「打ち替え」というのは、しっかりと撤去して残りカスまで完全に撤去して初めて言える事です。生兵法はケガの元ではないですが、しっかりと現場経験のある方にお願いしましょう。

リペイント匠 外壁塗装
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