外壁塗装は何年ごとに行う?目安をご紹介します!
住宅の外壁塗装は何年ごとにするのがベストなのでしょうか。
このぐらいにしなければいけないというだいたいの年数は把握しているものの、的確なタイミングが分からない方がほとんどだと思います。
実は、外壁塗装のベストタイミングは、使っている塗料の耐用年数によって決まり、建物の立地・位置する地域などの周辺環境によっても左右されるのです。
どの種類がどのくらいの寿命があるのかに関して、より自分の希望に合ったタイプを選ぶためにも知っておくと良いでしょう。
今回は、 名張市、亀山市周辺で 外壁塗装をお考えの方に、外壁塗装は何年ごとに行えば良いのかという目安や費用の相場、耐用年数をより長くするためのコツなどを紹介します。
目次
□外壁塗装のタイミングとは
新築の場合は、築8~12年が目安です。
新築に住んでいて、どのタイミングですれば良いか分からないという方は、基本的にこの築年数で塗装するのが早すぎず遅すぎないちょうど良いタイミングなので覚えておくと良いでしょう。
詳しい年数の目安が知りたい時は、外壁に使っている壁材の耐用年数を参考にするのも有効です。
耐用年数の長い外壁材を使用している場合は、築12年でもまだ塗装しなくても良い場合があるということも頭に入れておくと良いでしょう。
2度目の外壁塗装の場合は、塗料の種類によってタイミングが変わります。
新築の時よりも悩む必要がないのが2度目の塗装をする時です。
タイミングの決め方はいたって簡単で、前回の外壁塗装で使った塗料の耐用年数から逆算するだけです。
塗料の種類と耐用年数に関しては、アクリル・ウレタン・シリコンがそれぞれ3、5、7年となっています。
また、フッ素・ピュアアクリル・無機の塗料に関してはいずれも15年の耐用年数となっています。これらの耐用年数はあくまで目安なので参考程度で覚えておくことをおすすめします。
実は塗料の耐用年数以外にも、外壁塗装のタイミングを決める方法があります。
それは、劣化状況で判断する方法です。
詳細は後述しますが、ひび割れや色褪せ、チョーキングなどの症状がある場合は塗装のタイミングにちょうど良いと言えます。
この方法は、耐用年数の目安を参考にする場合よりも正確に判断できるので、少し劣化してきたなと感じたら上記の項目についてチェックすると良いでしょう。
また、普通の人だと劣化状況の判断が難しいケースがあるので、そのような時には積極的に専門家に診断してもらうと良いでしょう。
□外壁塗装を検討すべき5つの劣化症状とは?
1つ目は、チョーキング現象です。
これは、塗膜がはがれることで外壁に触った時に粉状の物が付く現象です。
塗料は、色に関わる顔料と耐久性に関わる合成樹脂と外壁に塗りやすくする添加剤の3つの成分で構成されていますが、このチョーキング現象が起こると、紫外線によって合成樹脂が分解されて顔料がさらけ出してしまうため、このような症状が出ます。
塗膜がはがれてしまうと、外壁自体の耐久力が低下してしまい、手で触らなくても風雨にさらされるだけで塗料がはがれるようになります。
この現象が起こり始めるタイミングについては、塗料によりけりですが、一般的には塗装してから5~8年程度でよく起こります。
チョーキング現象の症状が見られたら、外壁塗装のタイミングが来たと言えます。
2つ目は、外壁のひび割れです。
このひび割れの原因としては、経年劣化や塗装間隔の不適切な塗装、地震などの自然災害、縁切れなどが挙げられます。
ひび割れが起きてしまうと内部に浸水するリスクが出てしまいます。
目安として、ひび割れの幅が0.5ミリメートル以上になっていたら早急に対応するということを覚えておいてください。
3つ目は、カビや藻です。
カビや藻が目立つということは、塗膜の防水力と耐久性が落ちていることを意味します。
見た目が悪くなるとともに、放置すると汚れとして定着してしまうので、できるだけ早い段階で除去するのが賢明です。
4つ目は、コーキング剤の剥離です。
劣化によってコーキング剤の伸縮性は衰えていきます。
伸縮性がなくなると固まるので塗装も簡単に剝がれてしまうでしょう。
この剥がれてきたタイミングも外壁塗装のタイミングになります。
5つ目は、室内のシミです。
外壁が劣化すると浸水を防げなくなるため、雨漏りの可能性が出てきます。
雨漏りと言うと屋根からのものを想像しがちですが、外壁から発生することもあります。
すでに雨漏りがしていて、室内にまで浸水している場合は、直ちに外壁を修復する必要があります。
この他にも、外壁塗装をすすめる営業が頻繁に来るようであれば、劣化の症状が明確に出ているとも言えます。
目に見える欠陥が出る前にこれらの劣化の症状に気付いてメンテナンス費用を安くしたいところですね。
□塗料ごとの特徴と耐用年数について
外壁塗料はその種類ごとに何年で塗装が必要になるかという目安が決まっているので、その塗料に合った塗装間隔を覚えておく必要があります。
多くの人が選んでいるベーシックな塗料で、費用が安いメリットがあるシリコン塗料の耐用年数は10~12年となっています。
汚れにくく自然環境への耐候性が高いといった強みもあります。費用を抑えた上で、複数回のメンテナンスが苦にならない方におすすめです。
紫外線を反射して効率よく逃がし、室内温度の上昇を防いでくれる遮熱塗料の耐用年数は12~15年です。
遮熱塗料を採用している住宅ではこの性質の恩恵を受けられるので夏場の冷房代を節約できるというメリットもあります。金属製の屋根や吹き抜け構造の家におすすめの塗料です。
2010年に出てきたばかりのラジカル塗料は、劣化の原因となる物質の発生を防いでくれることで人気ですが、耐用年数に関しては12~15年となっています。
外壁だけでなく屋根の塗装にもよく使われ、場所を選ばない汎用性が大きな特徴です。高い性能とコストパフォーマンスを重視したい方におすすめです。
耐久性と耐熱性が高く汚れにも強いフッ素塗料の耐用年数は15年程度で、他の塗料と比較して寿命が長いと言えます。その品質の高さは東京スカイツリーに使われている塗料であることからも伺い知れます。ただ、スペックが高い分費用が高く、数ある塗料の中でも、特に性能にこだわりのある方に人気です。
同じく耐用年数が長い塗料としては無機塗料が挙げられます。
こちらの塗料も長い耐用年数を誇りますが、それとともに紫外線によるダメージを受けないという魅力もあります。
他にも防カビ・防苔効果も備えているため、高い耐久性とトップクラスの耐用年数を備えている、総合的におすすめできる塗料です。
□外壁塗装の相場について
約30坪の住宅の場合、外壁塗装にかかる費用の相場はおよそ60~90万円になります。
また、外壁塗装と屋根塗装を同時に行う場合の費用の相場はおよそ80~120万円になります。このように、外壁塗装を単体で行うか、それとも屋根塗装とセットで行うかによって相場は変わります。
当然、外壁塗装と屋根塗装を同時に行った方がより高い費用がかかりますが、実はセットで行う方がお得です。
外壁塗装や屋根塗装といった塗装工事には、仮設足場の組み立てが必要です。
この仮設足場にかかる費用は、約30坪の住宅でおよそ20万円かかると言われています。
それぞれの工事を別々に行うともちろんこの足場代が2回分かかってしまうのですが、2つの工事を同時に行うことでその費用を1回分に節約できるというわけです。外壁塗装の費用について考える際には、できるだけ無駄な出費を抑えるためにも、屋根塗装の費用についても同時に検討した方が賢明と言えます。
□耐用年数を長く保つための3つのポイントとは
1つ目は、環境を知ることです。
耐用年数を決める要素は塗料の種類だけではありません。
住んでいる地域や立地も、耐用年数に関わる要素なのです。
たとえ同じ塗料を使用していたとしても、住宅が海沿いにある場合と工場地帯にある場合とでは同じ年月が経った時の劣化状況が全く同じにはならないでしょう。
雨が多い地域、湿気が多い地域では様々な工夫が必要です。
そのまま何の工夫も凝らすことがなければ耐用年数は短くなりますが、外壁周りの風通しを少し良くするだけでも、建物の寿命を伸ばすことに繋がります。
2つ目は、塗料にこだわることです。
環境も重要な要素ではありますが、やはり塗料は最も耐用年数に関わってくる要素です。
少しでも建物の寿命を伸ばすために、塗料にはコストパフォーマンスに優れるシリコン塗料やラジカル塗料、耐久性の高さが特徴のフッ素塗料を採用すると良いでしょう。
コストの面では、フッ素塗料は敬遠されがちですが、長期的な視点で見るとその効果は絶大です。
3つ目は、3回塗り以上の塗装を前提で考えることです。
一般的に、外壁塗装の塗り回数は3回と言われています。
ここにさらにコストをかけることで4回、5回と塗装でき、その分耐用年数が長くなります。
コストの面を考えると4回以上の塗装は難しいかもしれませんが、3回が最低限塗っておかなければならない回数だということは覚えておいてください。
□まとめ
今回は、外壁塗装のタイミングについて紹介しました。
外壁塗装の目安は、新築では築8~12年のタイミングです。
また2度目の塗装の際には、前回塗った塗料の耐用年数から逆算することになります。
この目安だけでなく、実際に外壁の状況をチェックするのも大切です。
チョーキング現象が起きていないか、ひび割れていないか、カビや藻が目立っていないかなど、今回紹介した項目については抜かりなく点検すると良いでしょう。
2回目以降の塗装のタイミングを気にしたくないという方は、思い切ってコストをかけて耐久性の高い種類の塗料を選ぶというのも良いかもしれませんね。
自分のこだわりポイントに合った塗料を選んでください。