外壁塗装をお考えの方へ!塗料の種類について解説します!
外壁塗装を考える際に悩みどころとなるのが、塗料の種類についてです。
現在は、近年の化学の発展によって塗料の種類が多くなると同時に、消費者のニーズも多様化しています。
様々なニーズに合った価格や耐久性、機能を追求した結果、様々な塗料が生まれることとなりました。
自分のイメージに合う塗装のために、どの種類がどれくらい耐久性があるのか、コストはどのくらいなのかといったことについてはできるだけ知っておくと良いでしょう。
また、塗料の色や素材・タイプの選び方についても押さえておくと塗料選びが楽になります。
今回は、名張市、亀山市周辺で 外壁塗装をお考えの方に、塗料の種類やどのようにして塗料を選べば良いのかを紹介します。
目次
□塗料の構成成分について
塗料の多様性は、塗料を構成する成分によって生まれています。
塗料には3つの構成成分があります。
1つ目は、着色顔料です。
これは、水や油、一般溶剤などに溶けない着色または無色の粉末を指します。
2つ目は、樹脂です。
樹脂は、硬化して塗膜の主成分になるものです。
この樹脂によって、アクリル塗料やフッ素塗料などの塗料のグレードが決まります。
樹脂の種類によって耐候性が変わります。
3つ目は、添加剤です。
塗膜を形成する重要な要素で、防カビ、防サビ、防腐、凍結防止などの機能に関わってきます。
□水性塗料と油性塗料の違いとは
上記の3つの成分で作られている塗料ですが、実はそのままの状態では外壁塗装に使えません。
塗料として使うために、水か溶剤、どちらかを混ぜることで希釈します。
その際に水を使用する塗料は水性塗料、シンナーなどの溶剤を使用する塗料は油性塗料と言います。
水性塗料には、油性塗料と比較して臭いが少ないという特徴があります。
大気汚染の原因となる揮発性有機化合物の排出も少なくなっています。そのため、環境への貢献が期待できます。
今後は、環境面への配慮から水性塗料が塗料業界でメジャーになっていくことが予想されます。
油性塗料はシンナーによる刺激臭が強いというデメリットがあります。
ただ、耐久性が高いため耐久性が求められる屋根塗装ではよく使われています。
雨に強く、長期にわたって外観を維持してくれるという点では、水性塗料よりも上回っています。
それでも、耐久性の違いは実際のところほとんどないので、あくまで大きな違いは臭いだけと言えます。
臭いが気になる場合や、迷っている場合は水性塗料で、臭いを気にしない場合や鉄部を塗装する場合は油性塗料を使うと覚えておいてください。
□1液型と2液型にはどんな違いがあるのか
塗料と硬化剤が別々になっていて、使用時に塗料と硬化剤を混ぜて使うのが2液型です。
使用する分に応じて硬化剤を混ぜる都合上、混ぜる手間がかかる上に、一度混ぜたら使い切らなければならないというデメリットがあります。
一方で、1液型と比べて耐久性のある塗膜が作れるメリットもあります。
硬化剤が最初から塗料に混ぜられているものを1液型と言います。
1液型は2液型の弱点であった混合と攪拌の手間、効率を改善するために生まれました。
硬化剤を何度も混ぜ合わせなくても良いことに加え、すぐに塗料を使い切る必要がないので、塗料を翌日も使えるというメリットがあります。
主に、日曜大工で使われるのが1液型で、扱いにくいものの耐久性が高いためプロが使うことが多いのが2液型と言えます。
□外壁塗装用塗料の種類について
1つ目は、アクリル塗料です。
アクリル塗料はその名の通りアクリル樹脂から作られる塗料です。
住宅用の塗料の中では、耐用年数が最も短いです。
耐用年数の短さもあり、外壁の塗り替えではほとんど使われません。
ただ、価格が安いというメリットがあるので、新築では使われることがあります。
耐用年数の目安は5~7年です。
2つ目は、ウレタン塗料です。
アクリル塗料よりも耐用年数が長いものの、他の種類と比べるとかなり短いため、外壁や屋根の塗装に使われることは少なくなっています。
アクリル塗料と同じくコストが低いという特徴があります。
耐用年数の目安は5~7年です。
3つ目は、シリコン塗料です。
シリコン樹脂から作られるのがシリコン塗料です。
標準的な耐用年数・費用でバランスが取れた塗料と言えます。
また、カラーバリエーションが豊富という魅力もあります。
耐用年数の目安は10~15年です。
4つ目は、遮熱塗料です。
遮熱塗料には、日光を反射して室温を下げるという効果があります。
自治体によっては、遮熱塗料による塗装に補助金が支給されることもあるので、地域によっては検討する価値があるでしょう。
耐用年数の目安は8~12年です。
5つ目は、断熱塗料です。
断熱塗料は、日光の熱伝導を抑え室内の温度変化を抑制します。
遮熱塗料と比べてメカニズムが全く異なっており、高性能です。
屋外の熱の侵入を抑えて屋内の熱を逃がさない塗料なので、どの季節にも対応できるでしょう。
耐用年数の目安は15~年です。
6つ目は、ラジカル制御形塗料です。
これは、ラジカルという塗膜を劣化させる成分の発生を抑える塗料です。
ラジカル塗料は、シリコン塗料とほぼ同じ価格なのにもかかわらず耐用年数が1~2年長いため、現在では最も人気のある塗料です。
耐用年数の目安は12~15年です。
7つ目は、光触媒塗料です。
この塗料は、セルフクリーニング機能と抗菌作用を持っています。
日光で表面をセルフクリーニングできるため、耐用年数が長くなっています。
耐用年数の目安は20年です。
8つ目は、ナノテク塗料です。
この塗料は、ナノテクノロジーによって塗料内の樹脂の配合量を減らした水性塗料です。
他の塗料と異なり、樹脂の生産過程で二酸化炭素の排出量を抑制できるため、環境に優しい塗料と言えます。
耐用年数の目安は10~20年です。
上記の8種類の他にも、特殊塗料と呼ばれるタイプもあります。
特殊塗料とは、耐久力・機能性・価格が高い最新の塗料のことを指します。
樹脂の形が複雑で、無機物を含んでいるなどの特徴があります。
特殊塗料が選ばれている理由としては、普通の塗料に比べて耐久性に優れていることから長期的に見たコストが安く済むことが挙げられます。
耐久性のないものを塗るよりも、高くても耐久性がしっかりしているものを選んだ方が、実質的には安く済むということです。
また、リフォームローンが一般的になったことも、高コストなのにもかかわらず特殊塗料が普及した大きな理由です。
特殊塗料には、防水・無機・フッ素の3種類が挙げられます。
防水塗料はアクリルを原料とした特殊塗料です。ガラスと同程度の透明さで、耐久性が高いのが特徴です。
水族館の水槽や飛行機の窓に使用されています。耐久性が高いものの、素材に粘性があるため施工しにくいというデメリットもあります。
無機塗料は、鉱物やレンガ、ガラスなどの無機物を配合して作られた塗料です。
紫外線より強い結合エネルギーを持っているため長期にわたって状態を維持できます。
寿命が長いため、塗り替え回数を減らせられるというメリットがあります。
非常に硬いのはメリットではありますが、同時にその硬さで割れてしまう可能性が高いという点には注意しなければなりません。
また、菌が繁殖しにくい性質があるので、湿気の多い場所でも劣化することなく外観を綺麗なまま保てるでしょう。
フッ素塗料は、フッ素樹脂から作られる塗料です。
長期間にわたり変退色や艶引けがなく、耐久力に関してはトップクラスです。
ただ、コストが高く、塗膜が硬いものが多くひび割れしやすいというデメリットもあります。
また、塗り替えの時に塗料がくっつかないこともあり、手間がかかるケースもあるでしょう。
フッ素に関しても、外観を長年にわたって維持したい人に向いている塗料と言えます。
汚れをフッ素が弾いてくれるのは心強いですね。
□塗料はどのように選べば良いのか
まず、色に関しては、色の面積効果に注意しましょう。
色の面積効果とは、明るい色は面積が大きければ大きいほどより明るくなり、暗い色はより暗く見えることです。
この面積効果を考慮せずに色見本帳の色だけを見て判断すると、思っていた色と完成後の色が異なり、後悔してしまうでしょう。
色を選ぶ際には、見本よりも実際の建物の大きさの色をチェックするのが賢明だと言えます。
自宅周辺の環境に合った色かどうかというのも大切なポイントなので、外観を作る上でより調和しやすい色を実際の建物の色を参考にして選ぶことで失敗を回避できるでしょう。
次に、塗料のタイプについては、水性塗料か油性塗料どちらにするのかを決めます。
臭いの有無、耐久性などの項目について比較しましょう。そして、1液型と2液型についてもどちらにするのかメリットを比較して検討します。それぞれ作業性と耐久性に優れていることを理解した上で、適切と判断した方を選びましょう。
また、意外に重要なのが外壁材と塗料の相性です。
事前に外壁材をチェックした上で使用できる塗料を選ぶと良いでしょう。
□まとめ
今回は、外壁塗装をお考えの方に塗料の種類について紹介しました。
外壁塗装には、水性か油性かの違いだけではなく、効率性重視の1液型と耐久性重視の2液型という違いや、樹脂による違いがあります。
その他にも、特殊素材と言われる高コストで高い耐久力のあるタイプも存在していて、塗り替えせずに長くその塗装を維持させたいというニーズにも応えています。
外壁塗装する際には、理想の外壁に合っているかどうかやコストが適切かどうかを判断しながら、たくさんの種類の中からベストなタイプを探さなければなりません。
今回紹介した外壁塗装の種類とその特徴についてしっかりと理解した上で、適切な種類を選択できると良いですね。