外壁塗装、屋根塗装をする時に注意するべき外壁材や屋根材
この記事を見てくださっている方は今から外壁塗装や屋根塗装をしようと考えられている方が多いと思います。
外壁塗装や屋根塗装でトラブルになるという事を聞いた事がある方もいると思います。
悪意がある手抜き工事などは別にして、
「悪意のない知識不足によるトラブル」
というのが最近は全国的に多くなっています。
外壁材や屋根材など年々新しい材料が出ていますので、新しい知識を取り入れず、売上ばかりの仕事をしていると様々なトラブルが増えてしまうのが、この塗装業界です。
そのようなトラブルに巻き込まれないようにこの記事では、外壁塗装や屋根塗装のトラブルの起きやすい材料や事例に特化して書いていきたいと思います。
分かりやすいように丁寧に出来るだけ多くの事例を書こうと思いますので、長文にはなると思いますが、最後まで読んで頂ければ、外壁塗装や屋根塗装でのトラブルを避けられると思いますので、最後まで読んで頂ければ幸いです。
この記事を全部読み終えるのにかかる時間は約8分です。
この他に、疑問や質問などございましたら、お気軽に、0120-804-902(8:00~20:00)まで「ホームページ見ました」とお問合せしてください。
冒頭でも書いたように知識のないまま、いつも通り塗装するとトラブルになる外壁材、屋根材というものがあります。
例で言うならアスベストが社会的問題になり、非アスベストの屋根材などが出来てからもう20年近くになりますので、ちょうど今が非アスベストの屋根材の塗り替え時期の多い時期になります。
しかし、この屋根材の一部は屋根塗装しても全く意味がなかったり、無闇に屋根に登り荷重をかけると割れてきてしまう屋根材などがあります。
また外壁材ですと、より機能性のある外壁材を各ハウスメーカーが販売していますので、
通常の外壁塗装のやり方ではキチンと密着しない外壁材や塗り方、
塗料の選定にコツのいる外壁材なども多くございます。
ここでは、そんな外壁材や屋根材のトラブル例、対処法などをご紹介していきたいと思います。
⑵外壁塗装をする時にトラブルが起きやすい外壁材
各メーカー事に全ての事例を書き出すとキリがないので、全国的に多発しているトラブルの多い外壁材をご紹介していきたいと思います。
・難付着サイディング
まずは、この難付着サイディングと呼ばれる外壁材です。住宅はどうしてもメンテナンスが必要で10年に一度、外壁塗装などのメンテナンス費用がかかってしまいます。
しかし、このメンテナンス費用をどうにかできないか?と言う事で生まれたのが、この「難付着サイディング」と呼ばれる物です。
この外壁材が販売しだした時には「こちらはメンテナンスフリーですよ」などと説明を聞いたお客様も多いのではないかと思います。
この外壁材を分かりやすく説明すると外壁材の表面に特殊なコーティングがされていて、従来の外壁材よりも圧倒的に長寿命化した外壁材です。
ですので、すごく良い外壁材なのですが、メンテナンスをしなくていいのか?
と考えると、残念ながらメンテナンスはしなくてはいけない外壁材です。ただこの外壁材は10年で外壁塗装をしなければいけないほど傷んでいるか?
というと10年では全然、綺麗ですごく良い外壁材になります。
ただ外壁のメンテナンスである外壁塗装をする場合には、表面のコーティングが通常の外壁塗装の塗料では密着しないようになっています。
そして、その密着性を名前につけて塗装業界では
「難付着サイディング」
と呼ばれています。
難付着サイディングのコーティングも
「フッ素、無機、光触媒」
など複数のコーティングがあります。
外壁材などの商品名が◯◯◯◯”セラ”と書いてあれば”セラ”とはセラミックの略称ですので、難付着サイディングの可能性が高いです。
この外壁サイディングに通常の外壁塗装をしたらどうなるのか?
という実験動画も撮影していますので、興味ある方はぜひ見てください。
どうなるのか?
というと早ければ外壁塗装をした次の日には爪で擦ると塗料が剥がれてきます。
それか、密着性の高いガムテープなどを外壁塗装が終わったところに貼り剥がすとすぐに剥がれます。
そのまま放置しても1年もしないうちに塗料が剥がれてきますので、注意が必要です。
また
「今の意匠性を残し、クリヤー塗装を外壁にしたい」
と言う方もいると思いますが、その場合に注意して頂きたいのが、外壁材のコーティングが”光触媒”でないか?
という事です。
2021年現在で光触媒の難付着にクリヤー塗装ができる塗料というのは限られてきますので、塗料選びは大事になります。
もし、調べずにクリヤー塗装をすると間違いなく剥がれてきたり、色々な不具合がありますので、注意してください。
・外壁材の見極め方
通常のサイディングか?難付着サイディングか?
という見極め方ですが、一番いいのは、新築時の図面などに外壁材の種類など書いてあれば製造元の販売メーカーに尋ねる事が一番だと思いますが、外壁材の名称もわからないという事でしたら、まず築10年〜15年ほどで外壁が綺麗なら疑った方がいいと思います。
そして、専門店に強溶剤で剥離テストなどを行ってもらう事をおすすめします。
・木材、スタッコ、PALC(パルク)、RC造
その他にも注意した方がいい外壁材があるので、いくつかご紹介したいと思います。
・木材の外壁
外壁に限らず、家の他の部位でもそうですが、木材が使われている場合は通常の塗料で塗装すると木材が腐食しますので、必ず下地処理をしっかりした後で、木部専用の塗料を使い塗装する様にしましょう。
注意点としては、木部専用塗料で塗装するとしっかりとした技術がないとムラになるので、注意してください。
・スタッコ、PALC(パルク)、RC造
この3つも
「下塗りがしっかりと塗り込まれていないための熱膨れ」
「湿気を逃がす外壁材なのに固めてしまい内部のカビ」
「雨水による水膨れ」
など起きやすい外壁になります。
ミサワホームのPALC(パルク)に関しては、先日動画にもしましたので、ミサワホームで外壁材にミサワセラミックPALCを使われている方は見てください。
PALC(パルク)の特徴としては80mmの外壁材で中の湿気を逃がす外壁材になっています。効果は遮音性、遮熱性、耐火性などデザイン、機能面と共に優れた外壁材ですが、外壁塗装をするには意味を理解していないとトラブルになりますので、注意が必要です。
PALC(パルク)の外壁塗装をする場合はやり方が2種類あります。
1、透湿性のある塗料で外壁塗装をする
湿気を逃がすという、この外壁材の本来の昨日を生かすために湿気が逃げる塗料で下塗り、中塗り、上塗りと外壁塗装をするやり方です。このやり方のデメリットとしては、「艶消し、3部艶」しか選べないという事です。その理由は艶があると透湿性がなくなるからです。
また塗料も透湿性の塗料にはフッ素以上の耐久性がある塗料が少なく、シリコン系の塗料が主流になります。
塗料のカタログには大抵どんなカタログでも「透湿性」と謳っていますが、透湿性に特化した塗料を選びましょう。
2、カチオン系の下塗りで密着性を良くしてフィラー系で固める
弊社で施工している方法ですが、フィラーと外壁の密着をよくするためにカチオン系のシーラーやプライマーなどを先に下塗りしておき、フィラーで固めで、中塗り、上塗りと4工程でしっかりと外壁塗装をするやり方です。
このやり方ですと上塗りはある程度、色々な塗料が使えます。しかし、湿気の事を考えて外壁材や塗料を見極めて塗装する必要があります。
・スタッコ
ダイワハウスさんなどで良く見かけるスタッコなど凹凸の激しい外壁材もしっかりと下塗りを塗り込まず、表面だけローラーで転がすだけでは、塗料が熱膨れを起こしますので、注意が必要です。
・RC造
RC造(コンクリート造)の建物や塀なども湿気を逃がす箇所を設けるか、考えて外壁塗装をしないと雨水などによる「塗料の水膨れ」が起きますので、注意が必要になります。
その中でも最も「水膨れ」が起きるのは”塀”です。
家の塀を全て塗装する際は通常の塗膜を形成するタイプの塗料で塗装せず、アートフレッシュなど透湿性に特化した様な塗料で塗装する事をおすすめします。
また透湿性+巾木など塀の下15センチほど塗装しない部分を設けるか、裏面を非塗装にするかをおすすめします。
こちらも実際のものを見ないと中々詳しく書きにくいので、気になる場合はお気軽にお問い合わせください。
またRCの建物で膨れが多いのは陸屋根などの防水箇所です。いずれにしてもRC造(コンクリート造)の建物は間違った外壁塗装をすると即塗料の膨れに繋がりますので、気をつけてください。
⑶屋根塗装をする時にトラブルの起きやすい屋根材
次に屋根塗装でトラブルの多い屋根材や間違った施工方法での屋根トラブルに関して書いていきたいと思います。
まず屋根塗装に適していない代表的な屋根材について3つほどご紹介していきます。
・パミール
こちらは塗装できない屋根として有名なニチハのパミールです。
薄い屋根材を何十にも圧縮して形成された屋根材になります。ですので、築10年ほどになり、少し傷んできた物をみるとミルフィーユ状になっており、経年劣化で,「層間剝離」という現象が起き、その屋根材が剥がれるため、屋根塗装をしたところで全く意味のない、屋根材になります。
・コロニアルNEO
コロニアルNEOの特徴としては、
「歩くだけで割れる屋根材」
という事です。
ですので、屋根塗装をしようと屋根にあがり屋根塗装をしていると屋根がどんどん割れてくるので、とても危険で屋根塗装には全く向きません。
・アーバニーグラッサ
次にアーバニーと呼ばれる屋根材になります。こちらは、通常のコロニアルの半分ほどの大きさですが、私どもがこの屋根に上がると必ず1、2枚は割れている屋根材になります。
割れも屋根塗装に向いていない一つの理由ではありますが、この屋根材は
「縁切りが必要なのに縁切りができない」
という事が屋根塗装に向いていない一番の理由になります。
そして縁切りができないので、屋根塗装をすることにより高確率で雨漏りを引き起こす事になります。
なぜ縁切りが出来ないのか?
ですが、まず縁切り材のタスペーサーは隙間に入りません。
縁切り材が使えないなら通常はカッターナイフで仕上げ塗りをした後に塗膜を切るのですが、一枚、一枚が小さいので美観的にものすごく汚くなり、カッターナイフで縁切り出来たとしても、すごく人件費がかかり、夏場になると夏の熱で切った塗料が再びくっついてしまいます。
ですので、
「現実的に縁切りは意味がなく縁切りの出来ない屋根材になります」
縁切りが出来ないとどうなるのか?
というと侵入した雨水が正しく排出されずに、どこかに溜まったり、湿気が逃げずに結露などで雨漏りが起き、屋根材や下地の木材を腐食させてしまったりして、屋根塗装をする前よりひどい状態になる事もあります。
⑷キチンとした技術と知識をもった専門店に頼みましょう
いずれにしても言えることはお客様が調べることでもありませんので、見分けはつきにくいですが、「塗装専門店風の会社」にお願いしない様に業者選びに慎重になってください。
また営業会社でなくても上記の様な事を知らない塗装会社の方が多いと思いますので、不安な方は一度、弊社の無料相談をご利用ください。
2021年3月に一冊目の書籍となる「家の寿命を20年延ばすはじめての外壁塗装」を幻冬舎から出版。
インターネットを検索すれば正しい知識、逆に正しくない知識など様々な情報が色々なところで発信されています。大変便利ではあるのですが、
その一方で情報量が多すぎるため、情報を整理しきれず、大切な家の外壁塗装で迷われて、業者選びで失敗する方も見えます。
そんな方のために外壁塗装の全てを一冊にまとめました。
各書店は勿論、Amazonでもお気軽にご購入頂けます。サイズは手に取りやすい新書で価格は800円です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はトラブルの起きやすい外壁材や屋根材またトラブル例などをご紹介しました。
こんなトラブル例を話し出すと1日中話すくらいは例がありますので、代表的な一部をご紹介しました。
専門的な言葉なども多く読みづらいかと思います。本来であれば、こんなことは業者がしっかりとしていれば、お客様が知る必要もないのですが、残念な事に全国でもトラブルが多いので、今回書かせていただきました。
この他に、疑問や質問などございましたら、お気軽に、0120-804-902(8:00~20:00)まで「ホームページ見ました」とお問合せしてください。
津市・松阪市・鈴鹿市・亀山市・名張市・伊賀市を中心に三重県全域が施工範囲です。
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