外壁塗装は油性塗料・水性塗料のどちらが良い?塗装業者が解説!
「外壁塗装の塗料って油性と水性があるの?」
「うちの外壁ならどちらが良い?」
外壁塗装で活用される塗料に「油性」「水性」があるのをご存知でしょうか。
住宅の外側である外壁に塗装するため、油性塗料だけをイメージされている方も多いのですが、近年では水性塗料を活用するシーンが増えました。
かつては油性塗料のほうが耐久性は高いと言われてきたのですが、研究によって水性でも油性に負けない耐久性がある塗料が開発されるようになったからです。
とは言え、水性塗料は水性絵の具のように、水に溶けてしまうような気がしてしまうと、心配なさる方も少なくありません。
そこでここでは、油性塗料と水性塗料の特徴について、三重県津市、鈴鹿市、松阪市、亀山市、名張市、伊賀市の外壁塗装の職人直営店が詳しくお伝えしていきましょう。
目次
油性塗料と水性塗料の特徴
外壁塗装に活用される「油性塗料」と「水性塗料」。
漠然としたイメージでは油性は強い、水性は水に弱いというものがあるかもしれませんが、耐久性の高い水性塗料も登場しています。
どのような違いがあるのか、その特徴をお伝えしていきましょう。
油性塗料と水性塗料との違い
「油性」と聞くと、独特の油性マジックのツンとしたニオイをイメージされる方が多いのではないでしょうか。
油性塗料はそのイメージ通りで、シンナーなど有機溶剤を活用した塗料を外壁に塗装し、乾燥させることによって定着させていくものです。
そもそも外壁塗装に活用する塗料には、その原料として顔料と合成樹脂などといった素材が含まれています。
顔料は着色するためのもので、合成樹脂はシリコンやフッ素といった塗料の耐久性に大切な素材になります。
それらはもともと固形物であるために、そのまま外壁の塗料として活用することはできません。
そのため、それらを薄めるための希釈材が必要になるのです。
その希釈材に、シンナーのような有機溶剤を活用したものを「油性塗料」と呼び、水を活用したものを「水性塗料」と呼んでいます。
水性塗料の耐久性は
「油性は水に強い、水性は水に弱い。」
何となく、そのようなイメージを持たれている方がほとんどだと思います。
ただ、冒頭にもお伝えした通り、水性塗料においても油性に負けないくらいの耐久性を持つ塗料も発売されるようになり、活用されるシーンが増えています。
上記でもお伝えした通り、水性塗料は固形である顔料や合成樹脂を水で薄め、塗料として活用したものです。
そのため、油性特有の強いニオイがしないのが大きな特徴となっています。
かつては油性塗料しかありませんでしたが、特徴的なニオイだけではなく、化学物質による健康被害なども指摘されるようになりました。
そこで開発されたのが水性塗料です。
登場したての水性塗料は水にそれほど強くなかったのですが、近年開発されたものでは、完全に固まってしまうことによって水に溶けなくなるのです。
それは外壁に塗装された水性塗料は、乾燥することによって水分が抜け、顔料や合成樹脂が外壁にしっかりと定着するからです。
もちろん、完全に乾燥して硬化するまでは雨に濡れないようにしなければなりませんが、完全に乾燥してしまえば、何ら問題はないのです。
油性塗料と水性塗料を徹底比較
油性塗料と水性塗料の特徴についてご紹介しましたが、やはりどちらを使うべきか、悩まれているご家庭も多いのではないでしょうか。
注目されがちなポイントである、「耐久面」「環境に対する影響」の2点について、比較してみましょう。
油性塗料と水性塗料の耐久性
油性塗料には、ウレタンやシリコン、フッ素などといったさまざまな種類があり、それぞれによって耐久性が異なります。
同じように、水性塗料にも「水性ウレタン」「水性シリコン」などさまざまな種類の塗料が提供されています。
外壁塗料は一般的にシリコン塗料やフッ素塗料が良く活用されていますが、油性と水性を比較した場合に、次のような耐用年数の違いがあります。
油性塗料 | 水性塗料 | |
シリコン | 7~10年 | 5~10年 |
フッ素 | 11~17年 | 8~15年 |
一見して比較すると油性塗料のほうが耐久性は高いと言えますが、活用する塗料によっても大きく異なります。
冒頭からもお伝えしている通り、近年開発された水性塗料の機能はたいへん優れています。
一例を挙げておきますと、
- 日本ペイント「水性シリコンセラUV」(水性シリコン塗料):期待耐用年数8~15年
- エスケー化研「水性セラタイトF」(水性フッ素塗料):期待耐用年数15~20年
水性シリコン塗料と水性フッ素塗料で注目されている製品ですが、共に油性塗料に引けを取らない耐用年数であることが理解できるでしょう。
油性塗料と水性塗料の環境に対する影響
上記でもお伝えした通り、油性塗料は「顔料」「合成樹脂」に有機溶剤を混ぜたもので、水性塗料は「顔料」「合成樹脂」に水を混ぜたものです。
有機溶剤にはさまざまな種類のものがありますが、油性塗料で使用されているもので代表的なものはシンナーになります。
特有の強い刺激臭は、みなさんご存知だと思いますが、揮発性も高く、蒸気となって吸い込んでしまう可能性が高いことも懸念されています。
また、油脂に溶ける性質を持っていることから、皮膚からも吸収されてしまうのです。
皮膚から体内に取り込まれてしまうと、人体に悪影響を及ぼすリスクがあると指摘されていることから、塗料で活用する際には慎重に扱われています。
とは言え、どうしても外壁塗装の際には近隣にもニオイが広がってしまうことから、どうしても気になる場合には油性塗料が活用できないケースもあります。
水性塗料にニオイがない訳ではないのですが、刺激を受けるような強いニオイはないことから、近隣に迷惑をかけるリスクも低いのではないでしょうか。
油性塗料のメリット・デメリット
油性塗料には、「強溶剤」「弱溶剤」の2種類が存在し、シンナーの種類によって分類されています。
「弱溶剤」では「強溶剤」よりも有機溶剤の量が少ないために、それだけ刺激臭や人体への影響も少なくなっています。
では、油性塗料にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、ご紹介しましょう。
油性塗料のメリット
- 耐久性に優れている
- 光沢・ツヤが綺麗に仕上がる
- 天気に左右されず乾燥が早い
油性塗料の最大のメリットとして、耐久性に優れていることが挙げられます。
油性塗料は固形である「顔料」「合成樹脂」を溶かすために有機溶剤を混ぜていきますが、溶解力がとても強いために、塗料をまんべんなく撹拌(かくはん)できます。
塗装した際に、塗料をしっかりと密着させることができますので、それだけ耐久性に優れていると言えるのです。
また、油性塗料は光沢・ツヤが綺麗に仕上がりやすく、さらに耐久性が高いために仕上がりを長持ちさせることができます。
塗料を溶かすシンナーは揮発性が高いために、乾燥が早いというメリットもあります。
雨などの悪天候では塗装できませんが、気温や湿度などの影響を受けにくい性質があるため、比較的工期が短くて済みます。
油性塗料のデメリット
- ニオイが強く環境への悪影響が懸念される
- 値段が割高である
- 柔軟性が低いのでクラックが発生しやすい
油性塗料には、有機溶剤が素材のベースとなっているために、独特の刺激臭が強く、しかも環境への悪影響が懸念されています。
揮発性が高いのは、乾燥時間が早いというメリットではありますが、吸い込んでしまうことや、皮膚から吸収されてしまうリスクも大きいのです。
そのために開発されたのが水性塗料であることからしても、この部分は大きなデメリットと考えられます。
また、値段が一般的には水性塗料よりも割高であると言えます。
製品によっても異なるのですが、油性塗料は2液型のものが多いからであると考えられます。
2液型とは、顔料や合成樹脂に「硬化剤」をシンナーに混ぜて使う塗料のことを言います。
「硬化剤」が必要であるために、割高となるのですが、水性塗料にも2液型のものが登場しています。
油性塗料はメリットの部分で耐久性が高いとお伝えしましたが、耐久性が高いが故に柔軟性が低いので、外壁の素材によってはひび割れ(クラック)しやすいと言えます。
水性塗料のメリット・デメリット
かつては耐久性の低かった水性塗料ですが、近年では研究が進み、油性塗料なみの耐久性を持っている塗料も現れるようになりました。
ただし、水性塗料特有のデメリットも存在するため、メリット・デメリットを比較して検討すると良いでしょう。
水性塗料のメリット
- ニオイが少なく環境にも優しい
- 油性よりも比較的値段が安い
- 耐久性が以前よりも高くなった
水性塗料は、油性塗料のニオイや環境に対する配慮から生まれた製品であるということもあり、ニオイは少なく、水がベースであることから環境にも配慮されていると言えます。
そのため、近隣に迷惑をかけたくないということを理由に、水性塗料を活用されるケースも少なくありません。
室内でも安全に塗装が可能ですが、微量の有機化合物が含まれていることから、注意して使用しなければなりません。
一般的な価格は油性塗料よりも安いと言えます。
そのため、外壁全面に塗装するような場合、油性塗料と水性塗料の費用を比較してみると、大きく異なる可能性があります。
ただ、費用面は単純に比較するのではなく、耐久性なども踏まえたコストパフォーマンスから比較することが大切です。
耐久性については、油性塗料に代わる塗料として開発・研究されてきただけに、近年では大きく進化したと言えるでしょう。
油性塗料と比較しても、まったく劣らない耐久性を持っている水性塗料も現れましたので、十分比較検討する意義があると考えられます。
恐らく今後は、水性塗料が標準になる日が来るのだと考えています。
水性塗料のデメリット
- 一般的には油性よりも耐久性は劣る
- 天気によって乾燥時間が影響される
- 金属部分には密着しにくい
水性塗料は、一般的には油性塗料よりも耐久性は劣ると考えられています。
やはり有機溶剤であるシンナーではなく、水が塗料のベースになっているためです。
ただし、冒頭から何度もお伝えしている通り、水性塗料の開発はかなり進んでいるといえ、油性に引けを取らない製品も販売されています。
そのため、今後は外壁塗料の主流となっていくものになるはずです。
乾燥時間は、油性塗料は比較的早いですが、水性塗料は気温や湿度によって影響を受けてしまいます。
ただ、油性であっても雨が降っていれば塗装作業はできませんので、大きなデメリットとは言えないかもしれません。
また、水性であるがために、金属部分では密着しにくい性質を持っているために、雨樋や軒天などには向いていない可能性があります。
ただこれも、外壁に対する塗装では問題ないケースが多いです。
油性塗料と水性塗料どちらを選べばいい?
冒頭から、油性塗料と水性塗料をさまざまな視点で比較してきましたが、「結局のところ、自宅の外壁にはどちらがいいの?」とお思いの方も多いのではないでしょうか。
双方にメリット・デメリットがあるため、一概にどちらが良いということは判断できず、個別のケースで適切に判断するのが望ましいと考えられます。
そのため、塗料の性質に精通した、実績豊富な塗装会社に相談し、アドバイスを受けながら外壁塗装を進めていくといいでしょう。
機能面で選べばいいのか、仕上がりの良さで選べばいいのか、費用面で選べばいいのか、あるいは、近隣や環境に配慮したものを選べばいいのか、それはケースバイケースです。
しかし、油性・水性ともに十分な実績を持っている塗装会社であれば、外壁に適した塗料を適切にアドバイスしてもらうことができます。
また、地元で評判のいい塗装会社を選んでおけば、近隣での塗装などの実績を踏まえて、アドバイスすることも可能になるはずです。
外壁塗装は、経験によって仕上がりが大きく異なるものですから、安心して任せられる塗装会社を選ぶようにしましょう。
まとめ
油性塗料と水性塗料について、それぞれの特徴やメリット・デメリットなどについて、詳しく解説しました。
かつては油性塗料だけが外壁塗装に活用されていた時期もありますが、近年では環境面に対する配慮から、さまざまな水性塗料が開発されました。
一般的な耐久性として、水性塗料の方が劣ると言われていますが、高耐久性の機能を持つ水性塗料も発売されるようになっています。
そのため、油性塗料に劣らない耐久性を持っており、しかも環境や健康、近隣にも配慮しながら塗装に取り組めるので、外壁塗装で活用されるシーンが多くなりました。
ただ、どちらを選べばいいのかについては、ケースバイケースですから、塗装業者に相談し、アドバイスを受けながら進めていくのをおすすめします。
外壁塗装については、地元で実績のある塗装業者に依頼しておけば安心です。
疑問や質問などございましたら、お気軽に、0120-804-902(8:00~20:00)まで「ホームページ見ました」とお問合せしてください。
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