サイディングを外壁塗装する時の注意点などをプロが徹底解説!
日本の住宅の外壁材は80%がこの「サイディングボード」と言われています。
サイディングと一言で言っても
「金属サイディング」
「窯業系サイディング」
「難付着サイディング」
様々なサイディングボードがあります。
今回はそんなサイディングを外壁塗装する時の価格や注意点についてガッツリと現在、塗装専門店を経営して外壁塗装のプロである私が徹底解説したいと思います。
出来るだけ詳しく書いていきますので、長文になるとは思いますが、最後まで読んで頂ければ「サイディングを外壁塗装する時の価格や注意」について詳しくなりますので、最後まで読んで頂ければ幸いです。
この他に、疑問や質問などございましたら、お気軽に、0120-804-902(8:00~20:00)まで「ホームページ見ました」とお問合せしてください。
まずはご自宅の外壁材がサイディングの場合以外でも当てはまる物も多いのですが、
「一体どんな状況になったら外壁塗装をしなければならない時期」
なのか?
という代表的な4つを書いていきたいと思います。
※他にも色々と見るべき点はあるのですが、それぞれの家によって変わってきますので、「これはどうなの?」など疑問などあれば、スマホで写真を撮りお問い合わせフォームから写真を添付してご質問頂ければと思います。
①カビやコケ、チョーキングや汚れなどをチェック
まずはご自宅の周辺をみてまわりましょう。
日当たりが悪く、風通りが悪い面などは、カビや苔が外壁に繁殖しやすいです。
また外壁を触った時に手に粉状のものが手についたら、
「チョーキングという現象が起きているということにあります」
チョーキングというのは、塗料の元である「樹脂と顔料(色粉)が紫外線によりラジカルという現象が発生し分離し顔料が粉化したもの」です。
このチョーキングが起きているという事は外壁材に防水効果が切れていて、外壁塗装の時期という事です。
今は「ラジカル制御型塗料」というものが各塗料メーカーから販売されています。
これはチョーキングが起きにくい塗料だと思っていただいたら大丈夫です。
②コーキングの割れや外壁の割れなどをチェック
次に外壁材やコーキングにひび割れなどがないか?
をチェックしていきます。
ひび割れにも種類があります。細かなひび割れは「ヘアークラック」と呼び、3mm以上の隙間のあるヒビ割れを「構造クラック」と呼びます。
文字の通り構造体にも影響を与えるひび割れなので早めにメンテナンスする事をおすすめします。
もう少し踏み込んで話をすると「構造クラック」の中でも、外壁、コーキングどちらも「横のひび割れには要注意」が必要です。
横のひび割れは縦のひび割れよりも雨水が侵入する面積が多く雨水が入りやすいからです。
室内まで水が侵入しなくても、その雨漏りを放置しておくと外壁材の下地である木材が腐り、塗装では不可になります。
選択肢としては、外壁材と下地の交換をしなければならなくなります。外壁塗装やコーキング工事などは事前対応が凄く大事だという事を覚えておいて頂けると幸いです。
またコーキングが割れてきたらどうなるかというと、サッシ周りのコーキングの場合は危険ですが、目地の場合は、ほとんどは直接、雨漏りにある事はありません。
しかし、サイディングと呼ばれる物はセメントと繊維で出来ており、このサイディング自体にはなんの防水性もありません。
表面のコーティングで防水性を保っているのです。
そしてコーティングされているのは正面の1面だけで残りの3面は切りっぱなしです。
コーキングが切れると、そのコーティングされていない面に雨水が侵入して「外壁材の反り」が出てきます。
そして外壁材が反ってくると、下地と外壁材に隙間が出来て、雨水がどんどん侵入してきます。
結果、上に書いたように「外壁材の張り替え、木下地のやり変え」になりますので、気をつけましょう。
③外壁材が痛んでいないのか?
そして次に紹介する外壁材の痛みですが、外壁材の表面がボロボロと崩れていないか?
などをチェックして欲しいと思います。
この外壁材がボロボロとなるにはいくつかの理由が考えられるのですが、よくあるケースは
「放置しすぎて外壁材が寿命になった」「直張り工法」
で外壁材が貼られていた。
この2つが一番多いケースです。
1つ目の「放置しすぎて外壁材が寿命になった」
というのは、通常は築10年前後で外壁塗装をされる方が多いのですが、30年以上放置して外壁材の表面がボロボロと崩れている状態です。
この場合は、傷んでいる面の外壁材を張り替えして、上から外壁塗装するか?外壁を全て新しく貼り替えるか?という選択肢になります。
2つ目は「直張り工法」だった
という事ですが、外壁材を貼るのに「直張り工法」と「通気工法」という貼り方があります。
昔はこの「直張り工法」ばかりでした。何が問題かというと建物に直接、外壁材を貼る直張り工法だと、空気が通る隙間がなく、湿気などで木材や外壁材を痛めてしまうという事になります。
その場合は、お風呂場など湿気の溜まりやすい面の外壁材は内側の湿気で外壁材がボロボロになっている事があります。
こんな症状の時には、気軽にご連絡してください。
④屋根材も一緒にチェック
2階の窓から屋根材がチェックできる場合に限りますが、屋根材の中には「経年劣化により脆くなってしまう屋根材」というものが存在します。
そんな屋根材が使ってあるある場合も雨漏りなどに繋がる可能性もありますので、早めのご相談をおすすめします。
関連記事
・築20年以内の方へ|外壁塗装で不具合が起きるサイディングと屋根材 記事の真ん中あたりに屋根材の一覧表があります。 |
・外壁塗装というのは事前対応。
上でも少し書きましたが、「外壁塗装というのは事前対応」が凄く大事です。
築10年程度で事前に依頼して頂くのと、不具合が起きてから依頼して頂くのとでは、工事内容も価格も変わります。
放置すればするだけ損をするだけですので「まぁ今んところ問題ないし、何か問題が起きてからでいいんじゃない」という考え方は気をつけて頂いた方がいいかも知れません。
「どれだけでも予算に余裕があり、損したって構わない。」という方でしたらこれ以上は何も言う事がありませんが、大多数の方は違うと思いますので、こんな時期ですし、休日にでも、お家をじっくりと見てみましょう。
⑵サイディングを外壁塗装する際の流れ
サイディングと呼ばれる外壁材を外壁塗装する場合の流れをご紹介していきたいと思います。工事期間は全体で約2週間と思っておいて頂ければ問題ありません。
・挨拶回り
ご近所様へ工事着工1週間ほど前に挨拶回りをします。
1,足場の組み立て
下からでは目に見えない細かな部分まで、丁寧に塗装できるように足場を組んでから塗装工事に移ります。
注意点
・足場を組み立てる際に金属製の足場材をハンマーで組み立てていくので「騒音」に近隣さんへ注意が必要です。
・大きなトラックで資材を運びますので、駐車スペースも打ち合わせが必要です。
2,高圧洗浄
外壁材が経年劣化で汚れていますので、外壁塗装をするのに相応しい下地にします。
その際に水道をお客様にお借りする事になります。
また水も大量に使うため、工事月の水道料金が1,000円〜2,000円ほど高くなります。
ここも上の足場と一緒で高圧洗浄機はエンジンで動くものなので、「エンジン音」が大きいため近隣さんへ注意が必要です。
3,養生・コーキング工事
塗料が付いてはいけない所にビニールで養生して、目地やサッシ周りなど防水機能を果たしているゴム状のコーキングというものを新しくする工事を行います。
4,外壁塗装
次に外壁塗装をします。基本的には3回塗りですが、お客様宅の外壁の下地の痛み具合、現在の外壁の仕様、使用する塗料や色によっても塗る回数は変わります。
しかし、基本は3回塗りだと思っていただければ大丈夫かと思います。気になる場合は、スマホで外壁を写真撮影して頂き、お問い合わせフォームに写真を添付してお問い合わせ頂ければお答えしますので、お気軽にご連絡ください。
5,付帯部の塗装
次に雨樋や雨戸、戸袋、シャッターBOX、水切り、手摺、庇など外壁や屋根など大きな面積以外の細かな部位を塗装していきます。
この付帯部のは細かな作業なので人件費がかかります。ですので、この付帯部の多さ、素材によって外壁塗装の金額や工事期間は少し変わってきます。
6,掃除・タッチアップ
お家全体を塗装出来きたら次に「掃除とタッチアップ(補修)」を行います。足場がないと2階の外面の窓やサッシは掃除しにくいので、外壁塗装で足場を組んでいる間に掃除してしまう事をおすすめします。ここで私たちはお客様と最終確認をさせて頂きます。
7,足場の解体
次に足場を解体していきます。
注意点
・足場を組み立てる際に金属製の足場材をハンマーで組み立てていくので「騒音」に近隣さんへ注意が必要です。
・大きなトラックで資材を運びますので、駐車スペースも打ち合わせが必要です。
8,最終チェック
足場を解体すると足場が邪魔で塗装出来なかった部分などを塗装したり、最終の仕上げ+掃除を行います。
足場がある時は外壁塗装をしても色合いが分かりにくかったりしますが、足場を解体すると全体が見えますので、足場ある時とはまた違って見えます。
全体的ざっくりと説明すると約2週間、上の様な流れで外壁塗装は進んでいきます。
⑶意匠性サイディングの場合は一色ではなくクリヤー塗装
外壁サイディングはおしゃれな柄も多く、「一色で塗り潰したくない、このまま残しておきたい」という方も多いと思うのですが、そんな方におすすめなのは「クリヤー塗装」です。
クリヤー塗装する事で、現状の意匠性を損なう事なくそのまま残せます。
・クリヤー塗装をした時にどんな感じになるのかが気になる方へ
クリヤー塗装と言っても初めて外壁塗装される方はどうなるのかが不安という方も多いと思います。
そんな方は家の外に水道やホースなどあれば、それで外壁に水をかけて濡らして貰うと「それがクリヤー塗装した状態」です。
水で外壁を濡らせば少し色が濃くなると思うのですが、クリヤー塗装をした時も同じ様に色が濃くなります。クリヤー塗装した後が気になる方は一度、水をかけて再現してみてはいかがでしょうか?
・艶感も選べる
クリヤー塗装でも「艶感」を選べます。
艶が有るのが好みの方は「艶あり」を選ばれるべきでしょう。
またそんなに艶を出さずマットに仕上げたいと言う方は「3部艶」を選ぶ事をおすすめします。
艶感で耐久性に差は出たりする塗料も多いので、その辺りはしっかりと打ち合わせをして頂く事をおすすめします。
・クリヤー塗装が出来ない状態の時は…
新築時は意匠性のあるかっこいい建物だったけど、経年劣化で色褪せてクリヤー塗装をしても意味がない状態になっている時におすすめなのは、2色塗りや3色塗り、多彩色塗りです。
これは外壁材によって、多彩色にするか2,3色塗りにするか打ち合わせさせて頂くのですが、サイディングの意匠性を再現出来ますので、おすすめの工法になります。デメリットとしては、工程が多く、工事金額が少し高くなる事です。
難付着と呼ばれる塗装が難しいサイディング
前回の記事でもご紹介しましたが、築20年以内のお家ですと、通常の塗装のやり方をするとトラブルになる「難付着サイディング」という外壁材が使われている可能性があります。
・そもそも難付着とは??
難付着サイディングというのは、サイディングの表面に無機塗料や光触媒の塗料で特殊コーティングされているサイディングの事です。
そのコーティングにより高耐久なサイディングになる訳ですが、逆に外壁塗装をする際は、このコーティングが塗料との密着性が悪く、剥がれてしまう事が多いのです。ですので、「難付着」と呼ばれています。
この外壁材の場合は、付着テストをおこなってから外壁塗装をする様にしましょう
。下の記事には各ハウスメーカーや難付着サイディングの商品名も一覧表にしていますので、新築時の図面をお持ちの方は、照らし合わせて頂けると分かりやすいかと思います。
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・特にクリヤーは注意
難付着サイディングを外壁塗装する際に特に注意が必要なのは「クリヤー塗装」です。
現在、難付着サイディングに塗装できるクリヤー塗料が少ないですし、「無機コーティングには密着するけど光触媒のコーティングには密着しない」など色々と調べながらクリヤー塗装しないと後々大変になります。
その辺りは、業者が注意する事なのですが、知識がないと「大丈夫ですよ〜」と安易に塗装してしまう可能性がありますので、業者選びには注意しましょう。
・光触媒のコーティングにクリヤー塗装する時の塗料
光触媒のコーティングがされている外壁材で「クリヤー塗装をしてみたいなぁあ」という方におすすめな塗料をご紹介しようと思います。
塗料メーカー
キクスイ
塗料名
ロイヤルセラクリヤー
この塗料は、一部の光触媒以外は密着試験を合格しているのでおすすめです。ですが、実際に塗装する前には密着試験をする事を忘れずに。
⑷サイディングを外壁塗装した時の一般的な価格
大きさなどにもよりますが、YouTubeで全国平均の30坪で適正価格について話していますので、一度見てみてください。
⑸サイディングをDIYで塗装出来るのか?
サイディングに限らずですが、外壁塗装というのは、日数もかかり、大変大掛かりな工事です。
そして完成したとしてもキレイに仕上げる事は難しいですし、塗装はいい塗料を塗ればいい、というものでもありませんので、耐久性も分かりません。勿論、怪我をするリスクもあります。
ネットでは色々とDIYについての記事をみますが、ヨド物置くらいなら良いと思いますが、私はDIYで家の外壁塗装をする事は絶対にやめたほうがいいと思っています。
⑹サイディングの外壁塗装に一番大事なのは「業者選び」
色々な事を書きましたが、いつも思う事は結局、最終的に行き着く先は「業者選び」です。
上にあるようなトラブルに巻き込まれない様に難付着や経年劣化で脆くなり屋根塗装をしても意味のない屋根材など、色々、知識豊富で実績の多い会社にお願いする事をおすすめします。
この様な記事を私は多く書いていますが、
「本来はこんな事は業者がしっかりしていれば済む話ばかり…」
と思って書いています。
しかし、トラブルが後を立ちませんので、色々と書かせて頂いています。
私どもにお任せを…と言いたい所ですが、色々な事情や他県の方なども見えると思いますので、皆さんの外壁塗装が無事に成功する事を祈ります。もし分からないことや悩み事などあれば、私どもの商圏外の県外の方でも構いませんので、何でも相談くださいませ。
⑺サイディングに外壁塗装した後のお手入れ
外壁塗装をした後の外壁サイディングのお手入れについて、完了したお客様によく聞かれますが、水に塗らせた雑巾で塗膜に傷がつかない様に掃除する程度や、水をかける程度ならいいと思いますが、基本的には「しなくていい」と思います。
たわしで擦ったりする方が稀に見えますが、そこまですると塗膜の艶が飛んだり、耐久性・美観性が悪くなる可能性がありますので、おすすめしません。
おわりに…
いかがだったでしょうか?
今回は「外壁サイディングの塗装時期」や「気をつけるべき点」「おすすめ塗料」「一般的な外壁塗装の適正価格」について色々と話してきました。
上でも少し書きましたが、結局は「業者選び」というものが一番のポイントになりますので、塗料のスペックや色々な知識よりも業者選びに注力する事をおすすめします。
この他に、疑問や質問などございましたら、お気軽に、0120-804-902(8:00~20:00)まで「ホームページ見ました」とお問合せしてください。
津市・松阪市・鈴鹿市・亀山市・名張市・いなべ市を中心に三重県全域が施工範囲です。
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