サイディングの外壁塗装について松阪市の塗装業者が徹底解説
今回はサイディングの外壁塗装について話していきたいと思います。
サイディングとは、一般住宅で多く使われる外壁材なのですが、一言でサイディングと言っても色々な種類があり、中には気をつけなければ外壁塗装をして数年で塗膜が剥がれてしまうサイディングもあります。
サイディングの外壁塗装について動画や実例を使いながら出来るだけ詳しく書いていきますので、長文になりますが、最後まで読んでいただければサイディングを外壁塗装する時に、どのあたりに注意するべきか?どんな塗料が向いているのか?など色々と詳しくなりますので、最後まで読んでいただければ幸いです。
この他に、疑問や質問などございましたら、お気軽に、0120-804-902(8:00~20:00)まで「ホームページ見ました」とお問合せしてください。
上でも申したようにサイディングでも2021年現在で何種類かのサイディングがあります。そのサイディングによって注意点など変わってきたりするのですが、一般住宅の80%の割合を占めると言われている窯業系サイディングを例にして書いていこうかと思います。では、今からサイディングの種類を大きく分けてご紹介していきたいと思います。
・窯業系サイディング
まずは、窯業系(セメント系)サイディングです。この窯業系サイディングが一般戸建て住宅では一番使用されているのですが、セメントと繊維で形を形成し、表側の表面に色々な種類の塗装でコーティングされている外壁材になります。
このサイディングには厚みもあり、以前まで16mmが主流でしたが、今は21mmという高級感のあるサイディングも発売されています。また表面の塗装のコーティングも塗料の進化とともに、フッ素や無機塗料のコーティングやセラミック、光触媒、など耐久性の良い塗料でコーティングされています。
・金属サイディング
次に金属サイディングです。その名前の通り金属でできているサイディングです。強度を保つ様にプレスした金属に断熱材を貼り付けてある外壁材です。この金属サイディングも窯業系サイディングと同じ様に、塗料の進化とともに、フッ素や無機塗料のコーティングやセラミック、光触媒、など耐久性の良い塗料で色々な表面のコーティングがあります。
・難付着サイディングボード
次に難付着サイディングボードと呼ばれている外壁材です。難付着というのは、「付着しにくい」という意味です。窯業系サイディングにも金属サイディングにも難付着というのは存在しており、外壁塗装をする際は注意が必要なサイディングになります。
⑵サイディングの外壁塗装をするべき時期
次に、サイディングを外壁塗装するべき時期をご紹介していきたいと思います。サイディングのお家を外壁塗装した方がいい時期というのは、いくつかに分かれますので、一つずつご紹介していきたいと思います。
・チョーキングや色褪せ
外壁のサイディングの表面の塗装のコーティングが防水機能を失い、粉化して、手で触ると塗膜の粉が付いてしまう場合。色褪せは説明不要だと思いますが、単純に見た目で色褪せしている場合です。
・コーキングの切れ・割れ
コーキングというのはサイディングとサイディングの継ぎ目にある目地に打ち込んであるゴムのようなものの事です。窓のサッシ周りにもコーキングが使われていることが多いです。このコーキングが切れていたり、割れている場合は、サイディングの劣化速度を急激に早めてしまうので、早めの工事をおすすめします。
・サイディングの反り
上でも書いた様に、目地から雨水が侵入して、サイディングの劣化が早まると、サイディングが反ってきます。この状態になると雨水の入る面積も大きくなり、サイディングだけでなく、その下地の木材も腐らせてしまいます。ですので、サイディングが反ってきていると早めの工事をおすすめします。ここが外壁塗装をする上でギリギリ間に合うレベルです。
・ガスケットの剥がれ
ガスケット(パッキン)とはハウスメーカーでよくある、コーキングの代わりの様なものです。このガスケットが剥がれている場合は早めの処置をおすすめします。工事をする上での注意点は、専用プライマーをいれないと仕上がりが悪くなりますので、気をつけてください。
・塗膜の剥がれや浮き
次に外壁塗装2回目の時の直張り工法の時によくある、症状なのですが、浴室など湿気の多い外壁面で前回の外壁塗装が剥がれてきていたり、浮いている状態の時などです。原因としては、前回の外壁塗装が悪いケースは少なく、大半は、この「直張り工法」という張り方が問題です。
サイディングの張り方には「通気工法」と「直張り工法」と2種類あり、この直張りは、建物自体を下地の様に直接サイディングを貼り付ける方法で、浴室など湿気の多い外壁面は湿気の逃げ場がなくなり、サイディングの内側から塗膜を押し上げるような形になっています。
逆に通気工法の場合は、建物に外壁材用の下地木材を取り付け、その下地にサイディングが貼り付けられているので、換気がしっかりとされる工法です。今はほとんどが通気工法だと思います。
・鉄部のサビ
外壁のトタン、屋根や笠木、小庇などの鉄部がサビてきている状態です。一般の戸建て住宅に使われる鉄部の材料は、厚み自体が、コストを下げるために、軽量で薄く作られていることが多く、穴が空きやすいので、特に外壁のトタン、外部階段や屋根部分などはサビているのであれば早めに外壁塗装や屋根塗装など下地処理をしっかりと行いメンテナンスをすることをおすすめします。
・雨漏りなど
雨漏りなどがおきている状態であれば、しっかりと雨漏り工事をした上で、コーティングの意味も踏まえ外壁塗装をすることをおすすめします。ですが、雨漏りと外壁塗装は全く別工事ですので、まずはしっかりと雨漏りを直しましょう。
⑶サイディングを外壁塗装するときに注意する点
サイディングに外壁塗装をする前に押さえておいて欲しい注意点がいくつかございますので、書いていきたいと思います。専門業者でなくあまり詳しくない業者ですと、トラブルになる可能性があります。ここを知っておくのと、知らないのとでは、大違いだと思いますので、外壁塗装をする上で注意するポイントをいくつか書いていきたいと思います。
・難付着サイディングボードの場合
難付着サイディングを外壁塗装する時には注意が必要です。去年からこのサイディングに通常の様に外壁塗装をして、1年以内に塗装が剥がれてしまうというトラブルが続出しています。その理由としては、新築の時にメンテナンスフリーでとい名目で販売していた難付着サイディングがちょうど15年〜20年と外壁塗装の時期に入ったからです。
「後々、外壁塗装の心配はありませんよ」と言われた方が多いと思うのですが、結局メンテナンスは必要です。このサイディングが販売されたばかりの頃は、我々の業界では「こんなサイディングが販売されたら、将来、塗装仕事がなくなるんじゃないか!」とざわついていました。しかし、結果としては、確かにメンテナンスの周期はだいぶ長く築15年でも綺麗な外壁というのも珍しくありません。
・難付着サイディングボードに普通の外壁塗装をしてしまった時
この難付着サイディングを外壁塗装をする場合は通常の外壁塗装ではダメです。名前の通り、付着が難しい外壁材なのですから、しっかりと専用の塗料を使い外壁塗装をする必要があります。通常の塗料で外壁塗装をした場合、外壁塗装した次の日に、ガムテープなどを外壁塗装したところに貼って、剥がすと塗膜がすぐに剥がれてしまいます。
金属サイディングの場合は、間違えて外壁塗装をした場合「剥離剤」という塗膜を剥がせる薬品で元の状態にしてから、専用の塗料を使い外壁塗装をすることをおすすめします。
もし、窯業系のサイディングに間違えて外壁塗装してしまった場合は、状況次第ということになりますが、剥離剤を使うと、サイディング自体がボロボロになってしまうので、外壁の貼り替え、もしくは外壁のカバー工法をおすすめします。
サイディングの張り替えやカバー工法などをすると外壁塗装の何倍もお金がかかりますので、気をつけましょう。
・難付着サイディングと通常のサイディングの見分け方
プロの業者に外壁塗装をお願いしてなぜそんなトラブルが発生するかというと「悪意のない知識不足」だと私は感じます。特にその業者には悪意はないのですが、ただ単に「見分け方を知らなかった」ということです。
では、どのように見分けるのかと言いますと、新築時の図面があれば外壁の項目の中にサイディングの名前が書いてありますので、ググるなり、メーカーに聞けばわかりますが、図面にも記載されていない場合もあります。その場合は、「ラッカーシンナーを使い見分けます」ラッカーシンナーをウエス(使わない布)などに染み込ませて、外壁を強く擦って、表面の塗膜が溶けなければ、難付着サイディングです。
逆にラッカーシンナーを染み込ませたウエスで強く擦り、溶ければ通常のサイディングですので、通常の外壁塗装でOKです。詳しくはYouTubeにも検証動画としてUPしていますので、気軽にみてください。
・コーキングの注意点
次にサイディングにあるコーキングの注意点ですが、ここでは、コーキングの工事の工程などではなく、あくまでお客様が注意していただきたい点について書いていきたいと思います。
コーキングにも色々な種類や色があるのをご存知ですか?サイディングの外壁塗装をする際は、外壁塗装のことばかりに目が行きがちで、大事なコーキングについてはあまり関心がないお客様が多い気がしますので、書いていきます。
外壁塗装の塗料がどれだけ良いものを使用しても、コーキングという躯体を守る部位が10年ほどで傷んでは意味がありません。良い塗料を使うのでしたら、コーキングも良いものをおすすめします。
リペイント匠で標準仕様のコーキングは耐久30年という優れものですので、気になる方は、お問い合わせしてください。
またコーキングの色に関してですが、外壁塗装の色が色合わせた時を考えて、出来るだけ近い色にするか、白な間違いのない色を選ぶことをおすすめします。
・ひび割れについて
続いて、「ひび割れ」についてです。ひび割れと聞くとコンクリートの建物を想像される方が多いと思いますが、サイディングでもひび割れというものは起きます。一番多い割れは、ひび割れとは少し違うかも知れませんが、「サイディングのコーナー材」です。サイディングのコーナー材は、元からLの字になっているのではなく、切ったサイディング同士をくっつけてコーナー材になっています。
ですので、経年劣化でその接着面が取れてきて、そこから雨水が侵入するという事が起きてしまいます。
またひび割れでも「縦のひび割れ」と「横のひび割れ」で危険度が大きく違ってきます。縦のひび割れの場合は、そこまで危険ではありませんが、横のひび割れの場合は、雨水が入る面積が多いので、注意が必要です。
・高圧洗浄について
次に長年の汚れを綺麗にして、外壁塗装をするのに相応しい下地にする高圧洗浄です。北面など、日陰の風通しの悪い面にカビやコケは繁殖しやすいのですが、このカビやコケは通常の高圧洗浄では綺麗になりません。カビやコケがある場合は、抗菌剤を塗布してから、高圧洗浄すると100%ではありませんが、根っこから綺麗になります。サイディングの外壁塗装をするときに一番大事なことは下地処理です。キチンと下地処理してから、外壁塗装するのと、いい加減な下地処理の後に外壁塗装をするのでは、美観性、耐久性にすごい違いが出ます。
⑷サイディングが反っている場合は…
次に「外壁塗装をしたいけど外壁材が変形している」という場合に外壁塗装ができるのか?ということについて書いていきたいと思います。
サイディングが反ってきて変形しているということは、大抵の場合、コーキング部分が割れていたりして雨水が侵入し、サイディングが傷んで変形するというのが多いのですが、この場合は、下地の木材の状態を確認させて頂き、しっかりとしているから、反っているサイディングをビスで打ちつけ出来るだけ元の状態に戻してから、コーキングをして外壁塗装をすれば大丈夫です。
サイディングの下地の木材が腐っている場合は一部サイディングを剥がして、下地を交換することをおすすめしています。
⑸外壁塗装ができない状態のサイディングとは?
経年劣化で外壁塗装ができない状態のサイディングというものもあります。
年に数回みるのですが、メンテナンスをしていない事が原因でサイディング自体の表面がボロボロになっていると外壁塗装では、直せない状態です。この状態の場合は、サイディングの下地はもちろんですが、サイディング自体も張り替えすることをおすすめしています。
⑹サイディングに向いている塗料とは?
サイディングに外壁塗装する場合に向いている塗料、向いていない塗料もあります。
サイディングというのは、揺れに強い様に作られています。それはサイディングの目地のコーキングで揺れに追従するようになっているのです。そのため、外壁塗装をするときの塗料は、硬い塗料より、追従性のある微弾性などの塗料が向いていると言えます。先週YouTubeのコメント欄にこんな質問を頂きました。
「はじめまして、最近飛び込み営業でアトモス塗料の営業が来ました。耐久性が20年以上と言ってました。 アトモス塗料は優れていますか?後は相場をお家て頂ければ幸いです。」
この塗料に関しては使用したことがないので、詳しいことはわかりませんが、調べると昔によく訪問販売の方が売られていた、「天然石のセラミックで耐久性20年以上もち、おしゃれです。」というものに似ていたので、おすすめはできません。とお答えしました。
よく訪問販売が販売している、「天然石が入っているおしゃれで耐久性20年ありますよ」という塗料は、
「揺れに弱く、耐久性も低い、次の外壁塗装のときに仕上がりが悪くなる、サイディングがかなり重くなって、建物が痛む」
という理由から一般住宅には全く向いていませんので、ご注意してください。
また天然石自体は20年もつかも知れませんが、20年間、外壁にその天然石が密着しているかというと、していないと思います
サイディングの外壁塗装のまとめ
サイディングの外壁塗装についてまとめて書いてみました。まだまだサイディングの外壁塗装というと色合い、デザインの事、工程の話しなど色々あるのですが、他にもサイディングの外壁塗装については詳しく書いてありますので、合わせて読んでいただければ幸いです。