2017,11,13 塗料の価格差?と裏話。
こんにちは!リペイント匠の久保です。今日はお客様のお家にお邪魔した際に結構ご質問頂く事を、記事にしようと真面目に書きました。
先日、見積もりを提出し、契約を頂く際にお客様から、こんな質問を受けました。
『各業者の塗料の価格、ホームセンターで販売しているシリコン塗料の価格はなんで差がでるんですか?塗料メーカーが違うから?』
前からお客様に尋ねられた際に、説明していましたが、疑問に思っているお客様も少なくないようなので、「塗料の価格差の訳」「塗料の裏話」のこのページを作ろうと思いました。
なぜ価格差が出るのか?
それは塗料を作る工場生産時点で決まるからです。安いシリコン塗料は1缶14000円程度で仕入れができます。安いOEM塗料など探せばもっと安い販売店もあるでしょう。【オリジナルOEM塗料については後々、説明いたします。】
まずシリコン樹脂塗料はアクリル樹脂をベースとしたところがほとんどで、それに何%シリコンを配合するかで価格も決まってくるのだと思います。たった1g入れてもアクリルシリコン樹脂塗料です。【シリコン樹脂というのは市場では1キロ5000円ほどと言われています。】
◆塗料の一斗缶が1缶16kg平均と考えても単純に半分の8kgのシリコンを配合されていれば5000円×8kgで4万円。それにアクリル8kgを含めても約45000円ほどでしょうか。
ですが、ホームセンターなどには1万円前後でアクリルシリコン樹脂塗料が販売されているのは、大量に仕入れをしたりと企業努力もあるとは思いますが、実際にはアクリル樹脂のベースに何%シリコン樹脂が入っているか?なので考えれば簡単に何%かは想像できると思います。
当たり前の事ですが、同じシリコンやフッ素なのに価格が倍以上違うとなると、安い塗料を使った方が施工単価も安く仕上がります。シリコンだけではありません。フッ素・無機・光触媒にしてもメーカーで大きな差があります。
相見積もりは大事なことですが、実際には『最高に安くて、最高にいい塗料』なんてありません。どのカタログを見ても、高耐久・超低汚性と書いてありますが、何%のシリコンやフッ素の樹脂が含まれているかで大きく価格・耐久性などが違ってくるのです。
さきほど少し触れた“OEM塗料”というものですが、それはラベルだけオリジナルで作り、中身の塗料は我々でも仕入れができる某メーカーの塗料が使われている商品を言います。
「弊社は、他店の塗装店では出来ない独自開発のオリジナル塗料で塗りますのでしっかり持ちますよ!」
こんな営業ありませんでしょうか?
この場合の多くはラベルだけをオリジナルとし、中身は原価の安い某メーカーの塗料です。オリジナル塗料という事で高く売るもよし、シリコンと変わらない価格で安いオリジナルのフッ素を塗るもよし、ということだと思います。
と言ってもOEM塗料でなく、本当に独自でイチから良い塗料を開発している業者もいますので全てを否定しているわけでもありません。
何が一番正しいのか分からなくなってきますが、まずは実績が多くあり、新塗料でありがちなトラブルがない塗料である事。シリコンでもフッ素並みの耐久力を持った塗料だってあるのですから。
あとは安すぎない塗料を選ぶこと。メーカーだって商売ですから他社メーカーと良いものを安く売りたいわけで、そうできない理由が樹脂のパーセンテージ、各メーカーの考え方やコスト面にあるのだと思います。
そうして考えられて、コストの掛かった塗料は本当に良い結果を出してくれます。ちなみ当店では塗料の比較試験や実際に使ってみての感想などを社内で話し、自信を持ってお勧め出来る塗料を日々研究しております。